すべては愛のせいだろ？（13）（R18）

「ぁっ、聡士おまっ、っ、……」
「イけよ。俺もイくから……っ」

　歯の硬質な感触が、粘膜のねっとりとした感触に変わった。ゆっくりと舐め上げられ、前から、そして背後から、追い詰められる。

　一際強く打ち付けられて、聡士の低い呻き声が耳元で響いた。過去に何度かイかせ合った、挿入を伴わない行為では聞く事がなかった声。今日初めて聞く聡士のその声は、淳汰を酷く興奮させた。

　小さく痙攣して、中で聡士が爆ぜたのが分かる。聡士の律動に合わせ扱かれ、イけ、と無言で促された。一気にせり上がる兆し。

　欲望のままに。
　解放させろ、と。
　己を、解き放った。

「っく、っあ、っ、イく……っ」

　瞬間、音が消える。身体の末端まで、硬直する。呼吸すらできなくて、歯を食いしばったまま背を撓ませた。

「っ、……っ、はぁ、はぁ……っ」
「淳汰」

　再び音を取り戻した世界。最初に聞こえたのが、聡士の声だった事に忌々しい気持ちになる。

　項に感じる、聡士の唇。何度も吸われ、その度にひっそりと、背を粟立てた。優しく落とされるキスが、何故か辛かった。

「聡士」
「ん……」
「抜けよ」
「なんでだよ」
「もうイったろ？」

　抱き締めるように絡まる聡士の腕を剥がすように外し、自らベッドに身体を落とす事で聡士から身体を離した。そうする事で当然の如く体内から聡士が去ってゆく。吐精で過敏になった粘膜が擦れて、身体が震えた。それを息を潜めてやり過ごす。背後にトロリと、液体の感触。そっと手で拭うと指先には白い、聡士の体液が付着した。






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↓二人がちょろっと出てくる話はコチラ
中野聡士→『にしがひがしに』
山井淳汰→『24/7(twentyfour-seven)』


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