十二月二四日、夜八時（８）（R18）

　慎治さんを包むように舌を添わせて吸い上げる。嚢をやんわり持ち上げ、中の芯を確かめるように転がす。舌先を裏筋に宛てがったまま、零れる唾液を吸いながら顔を上下させた。

「ん……歩……、巧いな、お前……っ、あぁ……」

　緩く慎治さんの腰が揺れ始める。初めてのこの行為。慎治さんの言葉に内心ほっとしながら、もう片方の手も使って口と一緒に慎治さんの幹を扱く。指を伸ばして後孔をそっと撫でると、慎治さんの窄まりがきゅ、と縮んだ。

　――指、挿れてぇな……。

　慎治さんを伺い見る。目が合って、少し息を荒くし始めてる慎治さんが、片頬を上げて俺に笑みを向けた。今日は慎治さんが俺に挿れる日だった、と思い直してその手を退けた。代わりに内腿を指先でなぞり上げ、脚の付根を掴んだ。

「んっ、あぁ……歩、も……口、離せって……」

　さっきの慎治さんに対抗したからと言って意地になってるつもりはないけど、一度俺の口でイく所が見たかった。俺は小さく首を横に振り、扱く速度を上げた。

「歩……、っ、口、イイのか……？」

　うん、と頭を振って、慎治さんを見上げながら唾液でベトベトになった慎治さんの幹を、音を立てながら必死で擦り上げた。

「……っ、……あぁ、……っ」

　頭を押さえ付けられ固定される。その瞬間、慎治さんは顎を跳ね上げて、同時に俺の喉奥に熱い迸りを放った。

「ん……、……」

　喉奥を先端に突かれてえづきそうになるのをなんとか堪えて、そのまますぐ慎治さんの精を燕下した。けれども飲み込みきれずにごほ、と噎せてしまう。少し零してしまった慎治さんの白濁を、もう一度舌で舐め取って全て俺の中に収めた。

　髪を撫でる手に気付いて、ふと慎治さんを見上げると、慎治さんは俺の両頬を掴んで俺を引き上げた。

「歩、好きだよ」
「ん……」

　思いがけない慎治さんの言葉と、ご褒美のようなキスに俺の下半身はまた熱くなる。

「歩、どだった？　初めてのフェラの感想は？」
「顎ダリィ……」

　素直に答えると、慎治さんは堪え切れない笑いで身体を揺らし、妥当だな、と俺の両の頤を労るように撫でた。

「慎治さんは？　……どだった？」

　俺を撫でる慎治さんの手の甘さに目を細めながら問い返す。

「嬉し過ぎて死ぬかと思ったってーの」

　ありがと、と慎治さんは本当に嬉しそうに笑って、啄むようなキスを何度も俺にくれた。







９に進む→
７に戻る→
１から読む→


この二人につきましてはコチラ→雨がやんだら
クリスマス前後の流れはコチラ→クリスマスイブの過ごし方　・　ただそれだけの朝




↓よろしければクリックしてください。
　書く意欲に繋がってマス。
にほんブログ村