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コイゴコロヒトツ+ヒトツ(5)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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※性描写を含みます。18禁でおながいします。

「……ここでしてイイんすか?」
「ベッド、行こうか」

 不安そうに覗き込む坂崎に笑みを向け、この後の行為を約束するように触れるだけのキスをする。

 二人無言で寝室に入ると、陣内は坂崎に向き直り、ワイシャツのボタンに手をかけた。




「陣内さん……」
「難しいな、脱がし慣れなくて」

 ぎこちない手つきでボタンを二つ外して、はは、と笑いながら困ったように上目で坂崎を見詰めた。

「……陣内さん」

 坂崎が焦れたのか、途中までボタンの外れたワイシャツを、自らそのまま首からシャツごと抜いて床に脱ぎ捨てた。陣内の両頬を挟んで引き寄せ、唇を奪う。

 その仕種の熱さに、坂崎に求められているという事を思い知らされる。

「ん……、……」

 求められるままに唇を与えながら、陣内からも坂崎を求める。唇を貪り合いながら、坂崎がそっと陣内をベッドに押し倒した。

「……、ん……」

 食むようにキスされながら、服がたくしあげられる。優しくかかる坂崎の体重が心地よくて、愛しい。

「陣内さん、……」

 さっきから陣内の名しか口にしていない坂崎が、その先に言いたい事が何なのか、坂崎のキスと愛撫からそれを知る。

 ――その先を言わせなくしてるのは、俺だ。

 何も言わない坂崎の無言の告白に胸を焼かれながら、陣内も無言でそっと坂崎の背を撫でる事で気持ちを伝える。

 ――ごめん、坂崎。……ありがとう。

 坂崎との行為は、確かに陣内を満たしてゆく。身体だけでなく、気持ちまで。

 どこか遠慮がちに動く坂崎の指先。ふとした瞬間垣間見せる独占欲。それら全てが坂崎の、陣内を想う気持ちなんだと、感じる。そのどれもが心地良いのは。

 ――俺が愛され慣れていないからだろうか。

 やがて体内に侵入してきた坂崎を、熱く、柔らかく押し包む。坂崎が刻む律動に身を任せながら、満たされ溢れてきた感情が涙になって、陣内は少し泣いた。




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石田・陣内につきましてはこちら→コイゴコロヒトツ
坂崎・陣内につきましてはこちら→コイゴコロフタツ


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