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三垣君の苦悩の日々・ファイナル(5)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「んっ……は……」

 焦らされた身体は、様々な想いよりも快楽に忠実だった。そもそも村椿が相手だ。背後を弄られる想像はした事がなかったけれど、触れて、抱き締めて、キスして……肌を重ねてみたいと、思った事があるのも事実で。解され弄られ続けた三垣の体内は少しずつ変化し、図らずも襞が蠢いて村椿を奥へと誘い始めた。

「友冶さん、柔らかくなってきましたね……」
「も……お前の口からんな事聞きたくねぇって……っん」
「はい。……すいません友冶さん……」

 また何の前置きもなく体内の質量が増やされた。時間を掛けて解されていた後孔は苦もなくそれを受け入れ、あまつさえそれを熱く包み込む。身体が跳ねる度縛られた腕がギシギシと食い込む。この様子じゃ服の上からでも痕が残るだろうな、とぼんやり考えた。

 ――ツバキが俺を求めるのなら。

 抵抗する気はさらさらない。むしろ村椿の固く強張った表情を、抱き締める事で宥めてやれるならそうしてやりたいと思う。それとも縛られた俺をヤりたいのだろうか。快感を抉られる度思考が鈍って言葉にならない。

 不意に、体内の質量が去って行った。拡げられていた背後がふと収縮する。全身がぶる、と震えた。

「……っん……ツバキ……」
「ごめんなさい友冶さん……どこへ行っても僕の事、覚えてて欲しいんです」

 ――どこへ行っても? なんの事だ……?

 腰が掴み直された。村椿のジッパーが下りる音。

「ツバキ……」

 南無三、とはこう言う時に使う言葉なんだろうか、なんて事を考えながらぎゅっと目を閉じた。

「……」

 身構えてからどれくらい経っただろうか。いつまで経っても何の変化もないまま、三垣の腰を掴む手が震えだしたと思ったらすぐに、その手が三垣から離れた。支えるものがなくなって、三垣の腰は再び布団へとずり落ちる。布団に下腹部が当たる事で、いつの間にか猛りに血が集まっていた事に気付かされる。

「やっぱり僕には……できません三垣部長……好きなんです」

 震える声で呟くと、村椿はへなへなと座り込んで項垂れた。






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三垣君シリーズあります。よろしければあわせてお読みくだちぃ。
三垣君の苦悩の日々
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