2ntブログ

そばにいるから。(26)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 倉本は悠に言葉を促す事もなく、ただ黙って悠を見詰めていた。悠はソーダ水を一口、口に含めた。砂糖の入っていないそれは、口のなかでじゅわ、と弾け、微かな辛味を残して悠の喉を通っていった。

「修至さん、俺……」
「……ん」
「修至さんさえ良ければ、俺も一緒に、京都に連れてって欲しい」
「ハルカ……」
「ああえと、高校卒業してからになるから、少し先だけど」
「ハルカ」

 倉本の手が伸びてきた。腕を掴まれ、引き寄せられる。気が付くと、倉本の腕の中だった。

「ハルカ……好きだよ」
「修至さん……」
「お前がなんか思い詰めた顔してるから俺……てっきりフラれるんだと思ってた……」

 倉本は良かった、と耳元で吐息混じりに呟いて、悠の髪に鼻先を埋めた。




「ハルカ」
「……ん」
「抱きたい」
「……、……うん、して。修至さん……」

 そのためにここへ来た。倉本のものになるために。

 手を引かれ、二人でベッドに乗り上げた。ゆっくりと横たえられ、優しく上から悠を見下ろす倉本を、真直ぐ見上げる。

 悠は震える手を上げて、そっと倉本の頬に触れた。倉本は目元を綻ばせ、その指先に口付けてゆっくりと悠と重なった。

 不意に、床に置かれた悠の携帯が、着信メロディと共に床を叩くように震えた。二人でその音源に目を向ける。

「ハルカ、携帯」
「ん……ごめん、出なくても大丈夫だから」

 ディスプレイを見なくても分かる。それは学のためだけのメロディ。数秒後、留守番サービスに切り替わったらしく、音はプツリと途切れた。

「修至さん……」
「いいの? 携帯」
「ん……電源、切っとく」

 悠の言葉に応じて倉本が身体を伸ばして悠の携帯を拾い上げた。はい、と悠にそれを手渡したところで、また携帯が震えた。






←25へ / →27へ
←1から読む


野田学について(*´∀`)

叔父:野田歩(あーちゃん)
父  :野田進
『野田学、10歳。好きな人がいます。 』

↑よろしければ合わせてドゾー



にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
↑ランキング参加中す。よければポチっと押してクダサイ
書く意欲に繋がってます。




コメント
ドキドキ…
 あぁ…一段落ごとにドキドキさせられる…。
 悠タン、このまま修至さんのものに…?
 でも電話…

 うぅ…心臓痛い…
2008/09/15(月) 07:37 | URL | 如月久美子 #-[ 編集]
ガクブル…ああああああ(汗
>如月さんv

のわわわわドキドキありがとうございますああああドキドキ(汗
店長タンは一刻も早く悠に挿れたウィッシュとハァハァしてるすwwwwwww
でも店長ごめwwwwwwwできなすwwwwwwwww
ってすぐネタバレ言うてしまうダメな作者wwwwwww
いやもうカテ自体学×悠なんで…ね、エヘヘ(とか

いやもう私も心臓痛いすすいません
アレな展開かもですがよろすくお付き合いくだちぃm(_ _)m
2008/09/15(月) 09:42 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
http://gerberahybridblog.blog.2nt.com/tb.php/452-6a8090fc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

 | Copyright © がっつりBL的。 All rights reserved. | 

 / Template by 無料ブログ テンプレート カスタマイズ