そばにいるから。（40)（R18)

　途中何度も意識を手放しながらも、学が中から去ろうとする度それを拒み、悠は学を求め続けた。カーテン越し、窓の外がぼんやり明るくなり始めた頃、ようやく二人は繋がった場所から身体を離して共にベッドに崩れ落ちた。

　体内から去ってしまった学を惜しむように、そしてまだ身体のどこかで学と繋がっていたくて、悠は学の額に自分のそれを触れ合わせた。額に悠の体温を感じて、学が閉じていた目を開けた。間近で学と見つめ合う。学の強い目。悠の全てが囚われて、動けなくなる。その目が、ふと和らいだ。それだけで、空気の流れが変わる気がする。

「はーちゃん」
「……ん」

　学は悠の髪を指先で遊ぶように絡め、さらりと逃げるその髪に笑った。そして悠の頬から首筋、肩へと身体の線を指先で辿り、背に辿り着くとそのままそこに腕を下ろし、学は再び目を閉じた。

　身体に学の腕の重みを感じて、それが何よりも幸せだと思うと鼻の奥がツンと痛んだ。学と迎えた幸せな朝。昨日の自分からは想像できない。噛み締めるようにゆっくりと、悠も目を閉じた。









「――ハルカ」

　学に名を呼ばれる。優しく身体を揺すられて目を開けた。目を開けて最初に視界に入るものが学であるその幸せに、悠は全てのものに感謝したいと思った。

「ん……」

　その学から、キスが落とされる。昨晩の出来事は夢じゃなかったんだと学の唇が教えてくれているようで、悠はそっと安堵の吐息を零した。

「もう昼だよ。飯食える？　あーちゃんがパスタゆがくって」
「……うん」

　身体を起こそうとすると、背後から交わりの置き土産のように、学の放ったものが流れ出てきた。眉を寄せてそれを堪えて、悠はティッシュに手を伸ばした。その手首を学が掴んだ。

「なにハルカ、どした？」
「――出てくんだよ、サトルの出したのが」

　少し気恥ずかしくて、学から目を逸らせた。

「……ハルカ、もっかい寝ろよ」
「な、に？」
「いいから」

　学に促されて、再び横になる。学が何をするつもりなのか分からなくて不安げに学を見上げると、不意に足に手を掛けられた。

「え、サト……あっ」

　足を開かされて、それと同時にまだ鬱血を残す背後に学の指が挿し込まれた。

「じっとしてろよ」

　その指が中で少し曲げられて、学の白濁を掻き出すように引き抜かれる。

「ぁ、……っ、っん」

　今朝方までの交わりの名残を宿した襞は、学の指を難なく飲み込み、それどころか奥へ誘うように蠢く。再び火が灯りそうな身体を悟られないように、悠はぎゅっと目を閉じた。








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野田学について(*´∀｀)

叔父：野田歩（あーちゃん）
父　 ：野田進
『野田学、10歳。好きな人がいます。 』

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