すべては愛のせいだろ？（９）（R18）

「っぁ、っ」

　途端に、跳ねる身体。一発で、探り当てられた。否、確信を持ったように内側から圧迫されたそこは、探られる様子さえなかった。

「くそ、おま……」
「悔しい？」
「っ、……こんくらい俺だって、……っあ」
「言ってろ」

　薄く笑って、聡士はまたそこを抉るように押した。

「んっ、っく……」

　これは雄の身体の仕組みなんだ、と目を閉じて自分に言い聞かせるが、聡士の指先に翻弄される己の身体が恨めしい。立て続けにそこを押され、その度身体が震えた。身体が跳ねる度、頬が官能に上気してゆくのが自分でも分かる。

　少しずつ、極まってゆく。

　その表情を見せたくなくて、淳汰は顔を背けて片腕で目元を覆った。

「顔隠すなよ。見てんだから」
「……っ」

　聡士は淳汰の手首を掴み、目元の覆いを外した。取った手首を淳汰の頭上に置き、二の腕を押さえ付ける事でその腕の動きを封印する。

　薄目で睨むように聡士を見下ろす淳汰の視線に満足そうな笑みを返し、聡士はそのまま唇を淳汰の胸の突起に寄せた。舌の腹でねっとりと舐め上げて、そしてその小さな尖りを舌先で上下に弾いた。

「んっ、……っ」
「お前乳首弱ぇもんな」
「うるっせぇよ……っ、ぁ、……っ」

　同時に、体内に埋められた指が中で円を描く。淳汰に吐精を促すためだけでなく、柔らかく解してそこに聡士を受け入れさせるためでもあるその動きに、聡士の勝算というか、漲る自信のようなものが垣間見えて思わず淳汰は苦笑を零した。

　その苦笑が余裕に見えたのだろうか、聡士が胸の尖りに甘く歯を立てた。

「っ、っ、……んっ」

　身体が強張り、背後に埋められた指を締め上げる。収縮したことで聡士の指に絡みついた襞を振り切るように、また指が中を掻き分ける。

「は……、っ……」

　何度も体内で円を描いた指が、柔らかくなり始めた襞を伸ばすように左右に揺すられ、作られた隙間から指がもう一本、入り込んできた。





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↓二人がちょろっと出てくる話はコチラ
中野聡士→『にしがひがしに』
山井淳汰→『24/7(twentyfour-seven)』


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