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主よ、人の望みの喜びよ(9_歩)(R15)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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※若干それらしい表現アリ。15禁でおながいします。

主よ、人の望みの喜びよ(9)の歩視点です。
慎治視点と合わせてお読みいただけるとウレシスですv




「ケジメだよ。こんな時間にここに来てるようじゃダメだ。お前明日学校あんだろ」
「慎治さんがあんな事言ってなかったら来てねーよっ」
「歩、帰れ」
「なんでだよっ」

 やっぱり慎治さんの言う事の意味が分からない。
 ――慎治さん、教えてよ。

 引き寄せて、慎治さんを抱き締めた。もう慎治さんの身長を追い越した俺。なのにそれ以外のものは、何も追い付かない。いつもなら優しく応えてくれる慎治さんの腕が、ダラリと下がったまま動かない。

 俺は、何を理解すればイイ? どんな言葉をもらったら、慎治さんの言ってる言葉が分かるんだろう。

「慎治さん、俺の事……」
「……ホントの事言ってガキは俺の好みじゃねんだよ」
「嘘だろっ!?」

 じゃあなんで、俺を拾った? 俺を受け入れた?

 慎治さんの唇を、噛み付くように奪う。どうか、応えて欲しい。俺の存在に。

「んっ、……っ」

 慎治さんの唇をこじ開けて舌を捩じ込む。やっと動いた慎治さんの腕が、俺を押して、俺を拒むために使われた。

 視界が、赤く染まった気がした。

 俺は衝動のままに、慎治さんのワイシャツを引き裂いた。パラパラと、床に落ちるボタンの音が尖った神経に突き刺さる。

「そんなの、認めねぇ」

 そんな慎治さんなんか、壊してやる。

 俺の中のどす黒い血が、俺を支配する。

「歩、……っ」

 戸惑う慎治さんのみぞおちに、拳を打ち込んだ。俺に打たれた慎治さんが身体を折った隙に引き倒し、そのままベッドに押さえ付ける。ワイシャツを引き剥がすように脱がして、両手首をその布で纏め上げた。背後から抱えるように両腕を回し、慎治さんのベルトを緩めてズボンのファスナーを下ろした。

「歩おまっ……」

 ――間違いだったと後悔して、そして俺に謝れ。

 俺は大した抵抗も見せない慎治さんの背を押さえ付けて、燃えるように熱いのに、冷たい目でじっと見下ろした。






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