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主よ、人の望みの喜びよ(27)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「っ、ごめんって、な、にが……」

 二年半ぶりの歩の指。長く閉ざしていた背後も、その愛しい侵入物によってあっという間に身体ごと拓かれてゆく。中でぐるりと指が回されると、指先を悦い箇所に導こうと、自ずと体内が蠢いた。

「俺また慎治さんに酷くしそうで……」
「歩……」

 最後にしたセックスとは呼び難い痛々しい行為が、今も歩の心に陰を落とす。本当の痛みは歩の方にこそあったのだと、悔やみ切れない後悔に胸が締め付けられる。早く、歩の心のしこりを取り除いてやらなければ。

 ――それができるのは、きっと俺だけだよな、歩……?

 その想いのままに、歩をきつく抱き締めた。

「ちゃんと解して、ちゃんと濡らせば気持ちイイとしか感じねんだから……」

 大丈夫、と耳元で歩を宥めるように囁いて、その背をそっと撫でた。

「慎治さん……」

 歩が甘えるように身体を擦り寄せてくる。大人びた表情がふと薄れて知り合った頃の歩が顔を出す。大人と子供の境界線を彷徨うように行ったり来たりするその様が愛おしい。きっと、そうやって少しずつ、本人も気付かない間に大人になって行くのだろう。自分がそうだったように。

「……いつになったら俺は大人になれんだろ」
「俺の側でなってけよ。俺の知んねぇトコでなられるよりずっといい」
「……いいの? コドモ、趣味じゃねーんだろ?」
「……もうちゃんと大人だよお前」

 ココもな、と歩の屹立を指先で辿って緩く笑いかけた。歩が小さく眉を寄せてびく、と震えて腰を引く。

「慎治さんは、オヤジ入った……?」
「うっせーよ。イイから早く、指動かせって」
「ん……慎治さん、好き……。好きだよ」

 慎治の中に収めたままだった指が、また少し奥へと入り込んできた。歩が指を回して襞を解しながら、慎治の悦い箇所を的確に擦り、そして抉る。

「っん……、……」

 びく、と身体を震わせて、顎を跳ね上げた。晒された喉に、歩が舌を這わせる。

「あぁ……歩、早く……」

 お前をくれ、と掠れた声で歩を乞い、歩の猛りをそっと握った。







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