※15禁的描写入りますた。よろすくおながいします。
「その度寂しそうに笑うお前見て、俺どっかで安心してたみてぇ。――ハルカは俺とヤりてぇんだって」
「……サトル」
「俺の事、好きだろハルカ?」
「……、……うん」
「あんなやり方でしかお前の気持ち確かめらんなくてごめん」
「……ん、……うん、うん」
「いつも側にいるからそれが当たり前と思ってた」
「その度寂しそうに笑うお前見て、俺どっかで安心してたみてぇ。――ハルカは俺とヤりてぇんだって」
「……サトル」
「俺の事、好きだろハルカ?」
「……、……うん」
「あんなやり方でしかお前の気持ち確かめらんなくてごめん」
「……ん、……うん、うん」
「いつも側にいるからそれが当たり前と思ってた」
寝室は寝乱れた様子はなく、シーツはピンと張られていた。恐らく歩より後に来た慎治が部屋を出る前にシーツを正して来たんだろう。部屋の間接照明が点いている事から、つい今しがたまであの二人がここにいたんだろうという事は窺えた。
「ほら、お前これ被れ」
銀色の半ヘルを半強制的に頭にぼふりと被された。
「でもお前の分……」
「今来た道、ケーサツいなかったし。同じ道戻るだけだから」
大丈夫、と学はベスパのエンジンを掛けた。
銀色の半ヘルを半強制的に頭にぼふりと被された。
「でもお前の分……」
「今来た道、ケーサツいなかったし。同じ道戻るだけだから」
大丈夫、と学はベスパのエンジンを掛けた。
「ハルカ、帰っぞ」
学が悠の手を取った。
「でも俺……」
たった今、倉本のものになる決意を倉本に伝えた覚悟が、学に触れられたこの手だけで揺らぎそうになる。その手から逃れようと手を引くと、より強い力で握られた。
学が悠の手を取った。
「でも俺……」
たった今、倉本のものになる決意を倉本に伝えた覚悟が、学に触れられたこの手だけで揺らぎそうになる。その手から逃れようと手を引くと、より強い力で握られた。
「……出とけば?」
困ったように倉本を見上げる悠に、倉本はごく穏やかな口調で悠を促した。悠は携帯を開いて、通話ボタンを押した。
『ハルカ? 俺』
「……ん」
『お前今どこ?』
「……、……修至さんち」
『今からそっち行くから。そいつとヤんなよ。場所どこ?』
「……、……ぁ」
「小出の交差点のセブン入ってるマンションの五階だよ」
携帯から漏れる会話を聞いた倉本が悠の手ごと携帯を取り、場所を言い渋る悠に代わって学に答えた。
困ったように倉本を見上げる悠に、倉本はごく穏やかな口調で悠を促した。悠は携帯を開いて、通話ボタンを押した。
『ハルカ? 俺』
「……ん」
『お前今どこ?』
「……、……修至さんち」
『今からそっち行くから。そいつとヤんなよ。場所どこ?』
「……、……ぁ」
「小出の交差点のセブン入ってるマンションの五階だよ」
携帯から漏れる会話を聞いた倉本が悠の手ごと携帯を取り、場所を言い渋る悠に代わって学に答えた。
倉本は悠に言葉を促す事もなく、ただ黙って悠を見詰めていた。悠はソーダ水を一口、口に含めた。砂糖の入っていないそれは、口のなかでじゅわ、と弾け、微かな辛味を残して悠の喉を通っていった。
「修至さん、俺……」
「……ん」
「修至さんさえ良ければ、俺も一緒に、京都に連れてって欲しい」
「ハルカ……」
「ああえと、高校卒業してからになるから、少し先だけど」
「ハルカ」
倉本の手が伸びてきた。腕を掴まれ、引き寄せられる。気が付くと、倉本の腕の中だった。
「修至さん、俺……」
「……ん」
「修至さんさえ良ければ、俺も一緒に、京都に連れてって欲しい」
「ハルカ……」
「ああえと、高校卒業してからになるから、少し先だけど」
「ハルカ」
倉本の手が伸びてきた。腕を掴まれ、引き寄せられる。気が付くと、倉本の腕の中だった。
「ありがとうございました」
午後十一時を少し過ぎ、最後の客を一礼と共に見送った悠は、閉店準備に取り掛かった。
椅子を一つ逆さに向ける度、緊張が高まってゆく。今日初めて悠の方から、倉本にこの閉店準備を申し出た。それは即ち悠自ら倉本の部屋へ行きたいと申し出たに等しい。
全ての椅子を上げ終えて、着替えを済ませた悠はいつものように一日の売上をノートパソコンに打ち込む倉本の傍らに立った。
午後十一時を少し過ぎ、最後の客を一礼と共に見送った悠は、閉店準備に取り掛かった。
椅子を一つ逆さに向ける度、緊張が高まってゆく。今日初めて悠の方から、倉本にこの閉店準備を申し出た。それは即ち悠自ら倉本の部屋へ行きたいと申し出たに等しい。
全ての椅子を上げ終えて、着替えを済ませた悠はいつものように一日の売上をノートパソコンに打ち込む倉本の傍らに立った。
「俺行くね」
身体を離した学が、歩を見た。その強い目に、安堵する。歩は小さく頷いた。
じゃね、と立ち上がった学は、見送ろうとする歩を置いて一人玄関へ向かった。
ドアの閉まる音が静かに響くと、歩は全身から力が抜けたようにどさりとソファに腰を下ろした。
「……緊張した……」
大きく息をついて、天井を仰ぐ。
身体を離した学が、歩を見た。その強い目に、安堵する。歩は小さく頷いた。
じゃね、と立ち上がった学は、見送ろうとする歩を置いて一人玄関へ向かった。
ドアの閉まる音が静かに響くと、歩は全身から力が抜けたようにどさりとソファに腰を下ろした。
「……緊張した……」
大きく息をついて、天井を仰ぐ。